参院神奈川補選、金子洋一(かねこよういち)氏が当選

今日はいつ雨が降り出してもおかしくない曇天の中、アタック25を観るのを諦めて一家で投票所まで行ってきた。行ってまず思ったのは、あまりにも人が少ないこと。投票所である体育館には暖房が入れられ、人出のまばらな館内では係の人たちが寒そうにしている横には、「13:00現在の投票率11.**%」と書かれた紙が貼られていた。

そして開票結果が出たわけだが、ウェブで各社の報道を何となく見てみた限りでは、もはや投票率28.94%というのは驚くに値しないようだ。一票の価値が全国最低なのは君たちが投票に行かないからだよ!…違うか。
しかし、これだけの低投票率民主党候補が勝っちゃうというのが、すごいというか何というか。

でもこの金子洋一氏、こういうことを書いちゃう人なのである。
http://blog.guts-kaneko.com/2009/04/post_438.php

友愛的にこれはアリなのでしょうか。総理。

選択的夫婦別姓は当然なので早めに実施すべき

夫婦別姓導入へ…政府、来年にも民法改正案

大反響のようです。

私も選択的夫婦別姓の導入には賛成です、というより、反対する理由が何ひとつ思いつかない。私の脳は休日なので、はてなブックマークから反対理由らしきものを読んでみるが、どうも反対意見を書くには字数が足りないようで、一理あると思えるものすらない。自分ち(=ダイアリー)で書いてみてほしい。読みたい。

私の賛成理由は簡単で、いろんなものの変更が面倒くさい(だろう)、この一点につきる。そして「面倒くさい」は立派な理由だと私は考える。私自身は結婚時に氏を変更しなかったが、私の携帯電話の中で妻は今でも旧姓のままである。単に面倒くさいから変えていないだけだ。

上でリンクしたタイトルからは削られているが、導入予定のものは「選択的」夫婦別姓である。選択肢が増えるだけなので、守旧派の方々も安心。同姓にしないと奥様または旦那様、お子様との一体感が保てないとお考えの方々は、ぜひ従来のまま同姓婚をご選択いただいた上で、別姓婚を選択された家庭が次々と崩壊していく様子をあたたかく見守っているのがいいと思います。夫婦の氏を別々にすると家庭が崩壊する、という考え方はとても斬新で、脳が失敗している私にはシミュレーションできない。もしこれが本当だとしたらちょっと面白いので、5年くらい実施してみて統計とってみてほしい。

もう小選挙区制なんかやめようよ

特に小選挙区において、共産に入れるのは事実上の白票だよなと思いつつ、今回も曇天の中せっせと死票を投じてきました。
開票のほうは、自分が投じた地元の結果なんかどうでも良くて、ひたすら東京8区のほうばっかり気になっていたのですが、既報のとおり残念な結果になりました。メシのうまさも半減です。でも社民じゃなくて民主から出ればよかったんじゃない?とか抜かしているやつは、彼を何だと思っているんでしょう。15歳にして教科書に載る人ですよ!名前伏せられてるけど!


さて本題。今回の選挙で、民主党は480議席中308議席を得て、有権者の実に3分の2が民主党を支持したことになっているわけだが、本当にそうだろうか。あれは自民への失望であって民主への支持ではないとか、そういう話をするわけではない。投票理由なんて人それぞれだろうし。

小選挙区における得票と議席

wikipedia:第45回衆議院議員総選挙より抜粋。wikipedia仕事速い。

得票数 得票率 議席 議席
民主党 33475334 47.43% 221 73.67%
自民党 27301982 38.68% 64 21.33%
公明党 782984 1.11% 0 0.00%
共産党 2978354 4.22% 0 0.00%
社民党 1376739 1.95% 3 1.00%
みんなの党 615244 0.87% 2 0.67%
国民新党 730570 1.04% 3 1.00%
新党日本 220223 0.31% 1 0.33%
改革クラブ 36650 0.05% 0 0.00%
諸派 1077543 1.53% 0 0.00%
無所属 1986055 2.81% 6 2.00%
合計 70581678 100.00% 300 100.00%

得票率で見ると、半分いってない。もちろん選挙協力とかそういう事情はあるにせよ、たとえば選挙前から連立話の出ていた社民党国民新党を足してようやく過半数。ところが議席数では7割超。何じゃこりゃ。一票の価値どころの話じゃない。


ちなみにこの傾向、前回もそうで。
wikipedia:第44回衆議院議員総選挙より抜粋。

得票数 得票率 議席 議席
自民党 32518389 47.77% 219 73.00%
公明党 981105 1.44% 8 2.67%
民主党 24804786 36.44% 52 17.33%
共産党 4937375 7.25% 0 0.00%
社民党 996007 1.46% 1 0.33%
国民新党 432679 0.64% 2 0.67%
新党日本 137172 0.20% 0 0.00%
新党大地 16698 0.02% 0 0.00%
その他 3242078 4.76% 18 6.00%
合計 70581678 100.00% 300 100.00%

国民は小泉改革フィーバーに熱狂したことになっているが、やっぱり半分もいってない。


極端に言ってしまえば、各選挙区で2位の候補より1票多く獲得できればその選挙区の「民意」は総取りになるわけで、そのほかの民意は存在しないことになる。これは民主主義として正しいのか。また、こうやって「ひとつの方向になびいてしまう国民性」みたいな感じに周りの国の人から(危機感も込めて)見られるんじゃないかと、恥ずかしいような情けないような気もする。議員自身だってこんなに風向きがコロコロ変わるんじゃ安心して(特にあまり支持を得られなそうな)仕事しにくいでしょう?


民主党を中心とする次期政権」には、このへんの改革をひとつよろしくお願いしたい。でないとまた選挙に行くのがつまらない。


蛇足
開票結果見ながら、栃木3区に噴いた。ハガキで○の中に1文字入れて応募する懸賞なみの選択肢。政権選択もヘチマもない。

「オリコン訴訟」和解の件

オリコンチャートの胡散臭さ(予約分を売り上げに算入している、とか)について、月刊誌「サイゾー」の取材に対してコメントした烏賀陽弘道(うがや・ひろみち)氏がオリコンに5000万円の損害賠償を請求された件と、それに対して烏賀陽氏がオリコンを反訴した件が、和解という形で決着した。

ITmediaニュース
「オリコンチャート」記事めぐる訴訟、オリコンが請求放棄で和解 - ITmedia NEWS
オリコン(PDFです)
和解による訴訟の解決に関するお知らせ
サイゾー
オリコン裁判の和解について|日刊サイゾー


経緯についてはこちらが詳しい。
ugaya.com - このウェブサイトは販売用です! - 烏賀陽 オリコン ジャーナル ポップ 新聞社 朝日 訴訟 カラオケ リソースおよび情報
ただし、このサイトは一方当事者である烏賀陽氏のものであることを留意。


で、上の報道や発表を見ても分かるのだが、なぜかサイゾー烏賀陽氏に500万円支払うという和解内容になっている。
サイゾー烏賀陽氏のコメントとして記事に載せた内容は、烏賀陽氏が実際にしたコメントと違う部分があり、烏賀陽氏はその内容で載せることに同意していない。だからオリコンの名誉を毀損したのはサイゾーであって烏賀陽氏ではない。よってオリコンは訴状を引っ込め、烏賀陽氏も反訴を引っ込めた。ということのようだ。


オリコンとしてはそもそも個人から5000万円引き出したいのではなく、間違いでしたと大々的に(そう、なるべく大々的に)認めてくれさえすれば万々歳なので、この決着でOK。
で、問題は烏賀陽氏なのだが、ブコメにも書いたが、これでいいの?SLAPPはどこ行っちゃったの?という感じ。(参考:wikipedia:スラップ
反訴の趣旨は「俺のコメントは正しい」ではなく「これは恫喝だ」なので、サイゾーがコメントとして載せた内容は事実と異なるかどうかとは関係ない。いや、もちろんこれは民事訴訟なので、当事者どうしが納得すれば裁判を終結させるのが100%正しいし、利害関係の全然ない私が外野でわーわー言うのはハッキリ筋違いなのだが、なんだかなー、という思い。

「Myはてな」上でダイアリー未利用になっている件

数日前から。「Myはてな」から「ブログ」を選ぶと、ブログを始めよう!としなもんちゃんに言われて、ちょっと悲しい気持ちになる。プロフィール上からも「D」のアイコンが消えている。

っていうのをどこに問い合わせればいいのか分からないので、とりあえずここに書いてみた。

こうしてエントリ起こすこともできる*1ので、特に困っているわけでもないのだが。


そういえば初めて日記っぽいこと書いたな。

追記:直ってた。2009.8.2 0:03

*1:かどうかのテストも兼ねている

そこで「ふりがな・インジェクター」ですよ

障がい者への配慮だったり、そもそも日本語習得が困難な人への配慮、というのは当然だろうし、それを否定するつもりはない。

http://d.hatena.ne.jp/sionsuzukaze/20090726/1248607771

でも漢字強者(と胸を張れるほどの強者ではないけど)の私としては読みにくい。それで、分かち書きをされている方に「読みにくい」と言うと、配慮が足りないと返される。いや別に、読みにくいから漢字混じりで書けとは一言も言っていないのだが…。
「漢字弱者」が漢字混じりの文章を読みづらいのと、「漢字強者」が漢字のない文章を読みづらいのと、一体どちらがより高い壁なのか、と考える(というか、そう言われる)と、当然それは前者の方が高い壁であり、配慮すべきは「漢字強者」側なのだというのは一理あると思う。


でも。
こういうのは技術が解決すべきだと思うし、できる。
技術的に考えると、ひらがなで書かれた文章を適切に漢字混じりの文章にするのは、かなり困難だ(と思う)。反対に、漢字混じりの文章をひらがなで書き直すのは比較的簡単である。私の能力ではできないが、ある程度の高精度で達成しているものがある。

https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/6178?nor=1

基本的には、インストールすると右下に「振」のアイコン?ができるので、ふりがなを振りたいページでそれをクリックするだけ。

さらに、ルビの振り方をカスタマイズするためのアドオンがこちら。

https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/1935

ルビの位置や、どのくらいの難度の漢字にルビを振るかが選べるので、ユーザごとに最適な環境を作れると思う。


Webサービスとして同様のことを行っているところもあるが、見る側(漢字弱者である読者側)にURLをコピペする手間を掛けさせないぶん、よりすぐれていると思う。もちろん、id:mujigeさんのように、自身のブログでそういったサービスにつなげるための仕組みを整えることは素晴らしいが、みんながそうするわけではない。私も何もしていないし。

こういうのを作っている人って素晴らしいな、と思う。

マイナビ女子オープン延期の件

マイナビ女子オープンという将棋の公式棋戦がある。この棋戦の第2期の決勝戦(5番勝負)が、先月から今月にかけて行われた。この決勝、本来は4月から行われる予定であったが、直前に延期された。挑戦者となった女流二段の岩根忍さんの出産のためである。


公式発表(どちらも内容は同じ)
日本女子プロ将棋協会(LPSA)
日本将棋連盟


出産予定日が5番勝負の日程と重なってしまうことは事前に分かっていたので、第2局以降は延期、という話でまとまっていたようだが、予定より早くなりそうだということで、急遽、第1局から延期となったものだ。


結論だけ見ると、ごく当たり前の話。だが、ことはそんなに簡単ではない。将棋のタイトル戦は、ホテルや寺、美術館などの施設を使って、場合によっては一般客を集めて大々的に行われるものである。この第2期マイナビ女子オープンの第1局も、予定では倉敷での公開対局であった。受け入れ側としては、対局の延期は興行の中止を意味する。

このようなとき、他期戦ではどうなっているのか。トッププロの一人である竜王渡辺明さんが書いている「渡辺明ブログ」によれば、

竜王戦では第1局を指せないと失格になり、挑戦者決定戦敗者が繰り上がっての番勝負になる

マイナビ杯の延期など。 - 渡辺明ブログ

そうで、実際、このマイナビ女子オープンでも、挑戦者決定戦で敗れた中村真梨花・女流二段を繰り上げで挑戦者とするという話も出ていたようだ。


しかし、実際には第1局から延期となり、挑戦者決定トーナメントを勝ち上がった岩根女流二段が予定通り5番勝負に出場することとなった。
主催者、受け入れ側、対局相手である女王(「女王」はマイナビ女子オープン優勝者が1年間名乗る称号)の矢内理絵子さんの英断に拍手を送りたい。

そして何より、結果的には3連敗となってしまったが、出産を挟んでわずか8週間という、決して万全とはいえない調整期間で、おそらく現在女流では最強であろう矢内女王に対して、あれだけの面白い将棋を見せてくれた岩根忍女流二段に、最大の賛辞を送りたい。