橋下徹氏が痛いのは言うまでもないが、これも相当

橋下知事より朝日が痛いと思う
うわ痛っ。

判決については以前書いた(懲戒請求の件で光市母子殺害事件の弁護団が勝訴)のでよろしければ。

まず気になったのが、「一流紙の社説としてはありえない」という言い方。

まあアサヒるってまでは言えないけど、相当の悪意をもって書いているとしか解釈できず、少なくとも一流紙が書く社説ではないと感じる。

下は毎日社説。このくらいでとどめておくのが一流紙ってことかい?

 橋下氏がその思いを述べるのは自由だ。しかし、視聴者に向かって懲戒請求を呼びかける発言は、自ら弁護士の使命を否定する行為にほかならず、許されるものではなかった。

 しかも、テレビ番組のコメンテーターとしての影響力を考慮すれば、その発言は多数を頼んだ魔女狩りに似た状況を作り出した。批判された側の反論が保障されていない以上、軽率な行為といわざるをえない。

 さらに、橋下氏は視聴者をあおりながら、自らは懲戒を求めていない。その発言がどこまで思慮を重ねたものか疑わしい。

http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20081003k0000m070136000c.html

一方、もしも発言詳細を確認せずに社説を書いたのであれば、やはり一流紙の社説としてはありえない行為で、朝日は三流紙ということになる。Q.E.D. 証明終了。

一流紙(あるいは三流紙)とはどんな紙なのかについては社会的な合意が形成されていないはずなので、これでは何の証明にもならない。意味が分からない。まあ、ものすごく譲歩してこれらが証明不要だとしても、「一流紙の社説としてはありえない」から「朝日は三流紙」ということになるなら、「朝日は三流紙だからこのような社説を掲載しても全然痛くない」という結論にならなければおかしいではないか。
あ、橋下は四流弁護士だからさらに痛くない、よって比較的朝日のほうが痛い、ということ?

「からかい半分」の冗談はさておき。

弁護団の方針が世間の常識にそぐわず、気に入らないからといって、懲戒請求をしようとあおるのは、弁護士のやることではない」はミスリードな論陣

http://d.hatena.ne.jp/T-norf/20081020/HashimotovsAsahi#c1224602549

コメント欄より。何がどうミスリードなのか。以下は判決要旨(産経)より。

 また刑事弁護人は被告人の基本的人権の擁護に努めなければならないのであって、その活動が違法なものでない限り、多数の者から批判されたことをもって弁護人の活動が制限されたり、懲戒されることはあってはならないことである。橋下弁護士の主張は弁護士の使命・職責を理解していない失当なものである

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/081002/trl0810022125012-n2.htm

朝日はこれを受けただけだと思うが。

また「控訴権を軽視」と言うが、これも(※リンク先はすでにありません)

 橋下知事は「原告の皆さん、光市母子殺害事件弁護団の皆さん、大変ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と頭を下げた。「私の法令解釈、表現の自由に対する考え方が間違っていたとの判断を重く受け止めます。判決が不当とは思わないが三審制ということもあり、一度、高裁にご意見をうかがいたい」と述べ、控訴の意向を示した。

http://www.asahi.com/national/update/1002/OSK200810020032.html

判決が不当とは思わないのに控訴するという、じゃあ何を争うんだよ!と突っ込まれて当然な控訴権の行使に対して、やはり突っ込んでいるだけで。これは軽視といえるのか。


朝日が気に入らないからといって、ミスリードや行き過ぎた論調も含めて、わざわざ活字にしてブログに載せるのは痛いってことが言いたいだけですよ。