アフガニスタンでの伊藤和也さん拉致殺害について

ペシャワール会

この事件があるまで、こうした会の存在すら知らなかった自分の不明をまずは恥じたい。
昨日、テレビニュース(「ニュースウォッチ9」か「報道ステーション」)で見た会見で、
「(安全上の理由から)2001年からは日の丸を外している」と代表とおぼしき人が言っていた。
言うまでもなく「2001年から」というのは、同年9月11日のいわゆる「同時多発テロ」に対する報復としてアメリカ合衆国が行ったアフガニスタン侵攻 (2001) - Wikipedia以降、という意味であろう。
この戦争には日本国もアメリカ合衆国側として参加しており、当時アフガニスタンを掌握していたタリバンにとって、日本国は敵国となった。

日本政府が繰り返し言ってきた「国際貢献」とは何だったのか。

そちらの土俵で

「勝手に危ないところに行って拉致られて、国民の税金使って云々」とか考える人がいるらしい。かわいそうに。でも何か前にも同じような話があったような。

4年前にイラクで拉致された若者たちの幼稚なふるまいとは次元の違う、プロの仕事ぶりだった。

http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080828/trd0808280247000-n1.htm

産経紙 見てきたような 嘘をいい
恥ずかしいので不特定多数が見られる場所に晒さないでほしい。
かわいそうなので、そちらの語彙で話をすれば分かりやすかろう。

  • 国軍を使ってガソリンスタンドをする
  • 民間人が現地に行って灌漑工事をする

どちらがより低コストか。どちらがより国益に適うか。

町村さんへ。私は久しぶりに激怒しました。

官房長官会見 1ページ目 2ページ目 3ページ目

冒頭。「平和協力国家日本」。
「平和のために誰かに協力する国家、日本」という意味だろう。のっけから香り漂う言い回し。

−−(略)今回の事件が補給支援特措法の審議に与える影響は
「あのー、かねてから日本政府は車の両輪ということを申し上げてまいりました。1つは自衛隊による洋上の補給支援活動、もう1つはアフガン国内における民生復興支援活動ということであります。

この言い方だと両輪とも日本政府が推す活動のように聞こえるが、実際ペシャワール会は日本政府から資金的、あるいは人的な支援を一切受けていないようだし、日本政府がNGOに冷たいというのは周知の事実だと思うが。

そして、この両輪はなおも逆方向に走ろうとしている。

こうした貴い犠牲を今回、NGOの方からお1人出てしまったわけでありますけれども、そうであればあるほどですね、このテロとの戦いに日本が引き続き積極的にコミットしていくことの重要性というものを、多分、多くの日本国の国民のみなさん方がお感じになったのではないだろうかと私は考えております」

これに対してペシャワール会

「方向が違うんじゃないか。だから武力がやっぱり必要だというのは浅過ぎる」

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008082801022

昨日の今日で、しかも公式の場でここまで言えてしまう町村官房長官は正直すごい。死神以下。農相より先に辞めるべき。

最後に

自分は安全圏からで大変申し訳ない限りだが、危険な地域で素晴らしい活動をなさっている方々を心から尊敬し、応援したい。